適切な方法で金銭に換えて相続する/換価分割
トレーディングカード次世代承継研究所の若海です。
このページでは、想定できるケースを元に会話形式でご案内してみようと思います。
おや、Aさん浮かない顔ですがどうかしました?
家族に相続させるといったはいいものの……やはりその魅力は伝わらないようです。
なかなかむずかしいですよ。そうしたら友人に遺贈しますか?
う~ん…なんだかんだで金銭的な価値もあるから、それもなぁー。
なるほど、そういう場合には換価分割がいいですよ。
なんですかそれ?
かみ砕いていうと、カードを売ってお金に変えてそのお金をご家族に渡す方法です。
いやだ!! 売るだなんてとんでもない!!!!!
あ、いやですからAさんが亡くなった後の話です。天国までは持っていけませんから、それならいいでしょう?
そ、それならまぁ……。
ご家族はお金が手に入りますし、カードはショップを経由して適切な所有者の元へ旅立つことができますし、いい方法だと思いますよ。
金銭的な価値の側面が強いトレーディングカードの場合、この換価分割が個人的には一番おすすめをしています。
どのような方法かというと、遺言書の中で例えば……
『遺言者Aが所有する全てのトレーディングカードを売却(換価)し、その換価金を妻Bと子aに1/2ずつ相続させる』
という次第に書いておきます。そうすると
- トレーディングカードを売却すること
- その売却したお金をどのように分けるか
を決めておくことができます。ご家族にはカードを売ったお金が。カードはお店に買い取られ、次のコレクターの手に渡っていきみんなが幸せになる結果に繋がります。
ここでひとつポイントです。
遺された家族は売却をしろといっても、どこに持っていったらよいのかわかりません。皆様ご周知のとおり、同じカードでも持っていくお店によってその買取価格は大きく変わります。そのあたりもケアしてあげるとよいでしょう。
とはいえ、仮にお店を指定したとしても遺言が効力を生じる遠い先の未来に、そのお店が現存しているかはわかりません。そういった場合に備えてカードの知識に明るい人間を遺言執行者に選任しておくのも良いです。
遺言執行者とは、相続人にかわりその遺言を実行する役割を持つ人です。
今回でいうと、遺言執行者を定めておけば、その遺言執行者が責任をもって適切にお店を選び売却をし、相続人に分配する。といった事もできます。
特に金銭的価値の側面が強いカードをお持ちの方は是非、ご検討頂きたい遺言方式になります。